Jurisprudence color copy

クリムト「法学」 妄想的彩色模写

モノクロ写真から推測できるのは人物の肌及び髪の色と金彩。下段の人物たちの間をうねっているのはほとんど黒とみていい。蛸を赤とみるには少し疑問が残る。僕には何故か紫に見えるんだ。装飾的な画においてクリムトは動物を写実的には描かない。「金魚」や「水蛇」、「ベートーヴェンフリーズ」のヒヒなどがそうで、イメージのデフォルメだ。ただ色は実物に近いから、この蛸も赤(実物は必ずしも赤ではないけれど)でいいとしよう。このあたりの迷いから上段と下段を区切る石柱のようなものを緑で彩色した。正解は蛸と同系色、多分橙色なんじゃないかと思う。実物は約四畳半の大きさだから、現在のウィーン大学講堂の天井にあるモノクロ写真は明らかに小さい。実際の配置は?四枚を田の字に並べるのはすべての絵に中心ができるからバランスいいけど、なんだか違和感がある。カードのように横に並べるのがかっこいい。すると、真っ黒に塗りつぶされた絵の配置はどこかとの疑問がわく。哲学を智の始めと捉えるなら、医学と法学とは一線を画することができるから・・・・。それともどちらかの端・・・・無より始まる、あるいは無で終わる?

13Monkeys

art & copy & fake. youno senichiによるartisanブログです。模写を中心に好きな絵画などを紹介させていただきます。

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