「ベクシンスキーの構図をニコレッタ風に描く」
二人のアーティストの画をミックスしたからといって、僕の場合は二倍の知識や技術が身につく訳じゃないみたいだ。でも、幾つかは理解できたと思うことがある。
二人とも、イメージを抽出し、紡ぎ出し、キャンバスに構築していく過程を楽しんでいる気がした。そこにもし苦悩があったとしても、画一枚分は慰謝されているような気がする。
写実から初めて、一度生意気にもそれを離れ、今また写実に戻っている僕からすると、ベクシンスキー独特の顔や、ニコレッタのアニメチックな肢体が少し気になるけれども、その部分にこそ、二人の人気の秘密があるんだ。
ひとつのラインにすら溢れる才能を感じる。同様にその等量だけ、僕は自分の無能を感じねばならぬというこの苦痛。
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